危篤から臨終の対応

遺体を安置時する時に気を付けること

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069

まずは、遺体を安置する場所を整えましょう。死亡してから納棺までの間、遺体は自宅などに安置しておきます。枕飾りをして、枕づとめするなど、遺族だけで最後のお別れをします。

自宅に安置する場合は、出棺時の時のことも考えて間口を広く取れる部屋を選んで、日常の細かいもの等は別の部屋に一時的に移動させておきましょう。葬儀社等の葬祭ホール等の安置質の場合は、葬儀社の社員の人が準備してくれます。

この時にも、北枕や掛け布団を逆さまに掛ける、枕飾りを整え方等のしきたりがあります。

また仏式では、遺体を安置する前に死装束を着せます(しきたりは宗派によってことなります)。白い木綿でできた経帷子にはお経が記され、近親者が縫い上げたものを遺体に左前に着させます。
手足に手甲脚絆をつけ、白足袋とわらじを左右逆にはかせ、六文銭(三途の川の渡し賃)の入ったずだ袋を首から下げて、手に数珠を持たせるのが一般的です。最近では簡略化されることが多いです。
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遺体の安置時の注意点

遺体の安置するときに注意しなければならないことがあります。

まず、布団は遺体が温まらないようになるべく薄いものを使用し、敷布団には清潔なシーツをかけておきます。掛け布団は上下逆さまにかけるのが一般的です。

そして、頭を北の方角に向けて寝かせます。これを北枕といい、お釈迦様がなくなった時の姿にならったものですが、部屋の構造上で北向きが無理な場合は、西向きでも構いません。また、仏教に由来するものなので神道やキリスト教では関係ありません。

顔には白い布をかけ、両手首に数珠をかけて胸のあたりで合掌させます。掛け布団の上には紋服を上下逆さまに掛け、その上に包丁などの刃物を、刃先を足元の方向に向けて置きます。これは「守り刀」という風習で魔除けの意味があります。ただし浄土真宗では行われません。

また、遺体の腐敗を防ぐためにドライアイスを置きます。ドライアイスは葬儀社のほうで用意してくれるでしょう。昔は、夏場のみでしたが、最近では室内の暖房がきいていることもあって冬場でも入れるのが一般的です。

枕飾りと枕づとめの注意点

遺体の枕元には、死者を守り成仏できるように枕飾りをします。仏教では、白木の台や小さな机に白い布をかけ、「香炉」「燭台」「花立て」の「三具足」を置きます。

このほかには、鈴、水を入れた茶わん、枕団子などを飾り、花立てには樒(しきみ)を1本差します。香炉には線香を、燭台にはろうそくを立てますが、これは「不断香」と呼ばれるもので、決して絶やしてはいけません。

枕飾りは信仰する宗教によって置くものが違います(下図参照)。
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枕飾りが整ったら、枕経を僧侶にあげてもらいます。

枕飾りが整ったら僧侶を迎えて、故人の成仏を願うお経である枕経をしていただきます。遺族もそろって僧侶の後ろに控えて故人の冥福を祈ります。これが「枕づとめ」です。

枕づとめをする時には、喪服を着用しなくてもかまいませんが、華美なものは避けましょう。最近では、枕づとめを、お通夜の時に合わせて行うことも多くなっているので、僧侶に確認しておくとよいです。




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