お葬式の知識

火葬場での作法

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火葬場

火葬場への移動と同行者

火葬場まで同行するのは、通常は遺族や親族と、特別に親しかった友人のみです。車の手配の都合があるので、あらかじめ人数は決定しておきましょう。ただし、その場になって突然同行したいと申し出られた場合、特に差し支えがなければ心よく申し受けます。

棺をのせた霊柩車を先頭に、遺族が乗った乗用車、親族が乗ったマイクロバスなどが続きます。霊柩車には葬儀社の担当者が同乗します。火葬場に行くときには、喪主が位牌を持ち、ほかの遺族が遺影を持ちます。

遺骨を入れるための骨壷は、事前に葬儀社との打ち合せで決めておきますが、ほとんどの地域では自前で調整して持参することが多いようです(東京都の場合は、火葬場で販売しています)。

絶対に忘れてはいけないのが「火葬許可証」です。これがなければ火葬ができません。火葬許可証は、死亡届を提出したときに、その場で必ず受け取っているはずです。届け出を葬儀社に依頼した場合には、葬儀社がそのまま持っていることもありますので、火葬場に向かう前に必ず確認をしておきましょう。また、運転手や火葬場の係員への心づけも忘れずに用意します。

かつては、親より先に子どもが亡くくなった場合、死ぬ順序が違っているということで「逆縁」といいました。逆縁の場合には、親は火葬場へはついて行かないという風習がありました。ところが、今日ではそういった風習にはあまりこだわらないことが多いようです。

火葬場での作法

火葬場に着いたら管理事務所に火葬許可証を提出します。通常は葬儀社の担当者が代行してくれます。棺は、火葬場の係員が霊柩車から降ろし、火葬路の前に安置します。ここで「歛祭(納めの式)」を行います。

僧侶が同行している場合には読経が行われますが、同行しない場合には、焼香のみです。棺の小窓を開けて、故人と本当に最後のお別れをします。火葬場が混み合っていることが多いので、できるだけすみやかにすませるように心がけましょう。

歛祭(れんさい)が終わると、棺は火葬炉に入れられます。合掌して見送りましょう。火葬の時間はおよそ40分~1時間ほどかかり、この間は控え室で待機します。参列者をもてなすために、茶菓やお酒を用意しておきましょう。

僧侶が同行している場合には、喪主は僧侶の隣に座ってもてなします。接待係の世話役は、ほかの参列者にも気を配ります。

骨揚げの作法

火葬が終わると係員から指示があります。全員で火葬炉の前に集まり「骨揚げ」を行いましょう。骨揚げは喪主から、故人との関係の深い順に、参列者全員が行います。正式には男女ひとりずつが2人で一組になり、男性は左から、女性は右から、1片の骨を箸で拾い上げ、骨壷に移します。

拾い上げる骨の順番は地方によって異なりますが、最初に歯、続いて足から、腰、背、肋骨、腕と頭に向かうのが一般的です。一番最後に、故人ともっともつながりの深い人がのど仏の骨を拾います。ただし、どの骨がどの部位なのかは判別しにくいので、火葬場の係員の指示に従えばいいでしょう。

骨揚げが終了すると、骨壷は桐の箱に収めて白布で包み、喪主に手渡されます。位牌と遺影は他の遺族が持ち帰りましょう。通常は葬儀社の担当者が代行してくれますが、火葬許可証に日付を入れた「埋葬許可証」を持ち帰るのを忘れないようにしましょう。




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