社葬の知らせはあくまでも「通知」であって「招待状」ではありません。社葬の通知を受け取ったときには、参列するべきなのか、参列する必要がないのか、参列するのであれば誰が参列するのか、などを決めなければなりません。
個人的な付き合いのある会社からの通知であれば、付き合いの程度によって本人が判断すればいいでしょう。会社同士の付き合いの場合には、上司あるいはトップの判断を仰ぎます。通知が個人宛にきていたとしても、たまたまその人の名刺があったからということも考えられるので、勝手に判断せずに上司の意見を仰ぐべきでしょう。
参列は、相手の会社の規模とこちらの会社の規模、顧客なのか取引先なのかなどによっても異なりますが、一般的には故人と同じくらいの役職の人間が参列するのが礼儀です。少なくとも、故人よりも下の役職の者が参列するのは失礼にあたります。通常、社葬を行うのは故人がかなりの役職にある場合ですから、それを受けて、こちらも社長クラスが参列するのが一般的です。
社葬に参列するときの服装のマナー
社葬といっても基本的なマナーは個人葬と変わりません。ただし、相手の会社の規模や格によっては、参列者もそれなりの地位の人が集まることになります。多くの人が正装をしているのにひとりだけ平服では、会社の体面にも関わりますから注意が必要です。
最近の傾向としては、当事会社以外はモーニングを着ないケースが多くなっているようです。心配な場合には、先方の葬儀委員会に問い合わせたほうがいいでしょう。
社葬には、多くの関係者が参列するため、花環や供物の役割は、個人葬よりも重要。会社の「メンツ」がかかっているといえます。
手配は早めに行い、少なくとも葬儀の前日までには届くようにしましょう。特に気をつけたいのは、社名や代表者の名前を正確に伝えることです。間違いのないように、口頭ではなくFAXなどで伝えるようにしましょう。なお、社葬通知に「供花・供物は遠慮します」と書かれている場合には、それに従うようにします。
故人と同格の人間がどうしても参列できない場合には、代理人を立てることになり
ます。この場合には、代理人に名刺を持たせることを忘れないようにしましょう。受付で名刺を差し出して、本人が参列できない事情を説明してお詫びをします。後日、忘れずに本人からお悔やみ状を送ります。